aik64
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:37:56.20 ID:Slum8XNi0
いちご「ソーシャルゲームって何?」

蘭「やっぱりそこからか。簡単に言えば、ネット上で出来るゲームだな」

いちご「ゲームって、あんまりやったことないなぁ。トランプとかとは違うの?」

あおい「全然違うよ。トランプみたいに、何か道具を使うわけじゃない。
    パソコンとか、携帯電話とかの画面上でやるゲームなんだから」

いちご「そうなんだ。私でも出来るかな?」

蘭「子どもでもやってるって話だからな。いちごでも大丈夫だろ。
  私もいくつかやってるけど、結構面白いぞ。
  それより、私達がソーシャルゲームになるってどういう事だ、あおい?」
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:39:12.72 ID:Slum8XNi0
あおい「蘭は知らない? アイドルをテーマにしたゲームも結構流行ってるの。
    常に流行を研究するスターライト学園が、それを無視する筈がない!」

いちご「アイドルがテーマのゲーム、か。想像できないや」

あおい「一口にアイドルゲームといっても、コンセプトは色々ある。
    特定のアイドルを育成することを目的としたゲームとか。
    アイドルのカードを集めてデッキを組んで、トップを目指すとか、ね。
    大体、プレイヤーはプロデューサーっていうポジションである事が多いかな」

蘭「つまり、ファンが私達をプロデュースするゲームか?
  それこそイメージが沸かないな。私達は、自分達でプロデュースするのが基本なんだから」

いちご「そうだよね。アイカツカードを使ってセルフプロデュース!
    ……って、この学園に入って最初に教えてもらったんだし」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:40:25.39 ID:Slum8XNi0
あおい「確かにそう。ファンもその事はしっているから、
    自分達がプロデュースする側になるっていう触れ込みじゃ、心は動かないと思う」

蘭「じゃあ、このゲームはどういうゲームなんだ?」

あおい「口で説明するより、プレイしてみる方が手っ取り早いよ。
    アイカツフォンでβ版がダウンロードできるから、試しに蘭、やってみない?」

蘭「えぇ!? 私がか!」

あおい「さっき、いくつかプレイした事あるって言ってたよね?」

いちご「私じゃ操作も分からないから、蘭、お願い!」

蘭「分かったよ……やってみればいいんだろ」

ピロリロリン

あおい「よし、ダウンロード完了!」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:41:38.37 ID:Slum8XNi0
蘭「まずはチュートリアルからだな……って、あれ?」

いちご「どうしたの、蘭?」

蘭「画面を見てみろ。スターライト学園へようこそ!って書いてあるんだ」

いちご「本当だ!学園長が、入学おめでとうって!」

蘭「成程。プレイヤー自身が学園の生徒になってトップアイドルを目指すのか」

CPU学園長:サテ、アナタノナマエハ?

蘭「ちょっと待て! プレイヤーが選択式になってるぞ!」

いちご「どういう事?」
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:42:51.17 ID:Slum8XNi0
蘭「こういうゲームは普通、好きな名前を勝手につける事が出来るんだ。
  そのゲームだけで使うニックネームって言えばいいのかな。
  でもこのゲームは、プレイヤーを私達……実際にいるアイドルの中から選ぶんだ」

いちご「え?」

蘭「いちご、私……新城先輩やヒカリまで!」

あおい「アイカツランキングを参考に、人気や注目度が高いアイドルをプレイヤーに採用してるみたい」

蘭「えぇと。プレイヤーが私やいちごとかになって、アイカツしていくゲーム、なのか?
  複雑な気分だけど、ひとまずプレイヤーは自分にしておくか」

CPU学園長:マズハレッスンヨ

蘭「レッスンか、アイカツの基本だな。
  それで……カードをドロップするのか。この辺は如何にもソーシャルゲームだな」

いちご「そうなの?」

蘭「あぁ。こうしてカードをドロップして、デッキを組んだり強化に使ったりする」

あおい「さすが蘭。ソーシャルゲームの基本は分かってるわね。
    このゲームでは、体力を消費してレッスンをするの」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:44:13.23 ID:Slum8XNi0
蘭「ふぅん。お、きたきた」

いちご「なになに?」

CPU学園長:ソロソロ、オーディションヲウケマショウ

いちご「オーディション!私も受けたい!」

蘭「いやいや、これはゲームではお決まりのイベントだよ。
  ロールプレイングゲームで言うところの、ボス戦みたいなものだな。
  オーディションの参加条件はソロ、レベルは1。対戦相手は……いちご?」

CPUいちご:お互い頑張ろうね!蘭ちゃん!

蘭「ちゃんはいらない!」

あおい「ちょっと、蘭。ちゃん付けしてるのはゲームのいちごだから突っ込んでも無駄だよ」

いちご「そう言えば、最初は蘭を蘭ちゃんって呼んで怒られてたっけ。懐かしいなぁ」

蘭「……妙なところでリアルなゲームだな。仕方ない、進めるか。
  オーディション開始っと。あ、合格した!」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:45:28.57 ID:Slum8XNi0
いちごあおい「おめでとう、蘭!」

CPUいちご:おめでとう、蘭ちゃん!

蘭「だからちゃんはいらないって!」

あおい「いやいや、だからこれはゲームだって!」

蘭「そうだった……つい」

CPU学園長:ホシミヤイチゴガナカマニナッタワ
      オーディションノメンバーニエラベルワヨ

蘭「ああ、オーディションで対決した相手を仲間に出来るのか」

CPU学園長:キリヤアオイモナカマニナッタワ

蘭「なんであおいも!?」

あおい「だって私はいちごのファン1号だから!」

蘭「そんな理由で? しかもそれがゲームに反映されてるのか!?」

CPUあおい:よろしくね!
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:46:40.17 ID:Slum8XNi0
いちご「これで、蘭とあおい、それに私、3人揃ったね!」

蘭「仲間が増えると有利になるような単純なゲームならいいけどな」

あおい「あ、レベルが上がった。体力回復したから、次のレッスンに進める!」

CPU学園長:サァ、レッスンヨ

CPU学園長:カードガタマッタカラ、イマナラトクベツレッスンガカノウヨ

蘭「特別レッスン? あぁ、プレイヤーや仲間を強化するって事か」

いちご「どうしてカードが貯まらないとできないの?」

あおい「こういうゲームでの強化では、集めたカードは強化に使うと消えちゃうの」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:48:15.47 ID:Slum8XNi0
CPU学園長:カード・ホシミヤイチゴ10マイヲショウヒシテシブキランノトクベツレッスンヨ!

いちご「あぁぁぁぁ~。やめて、私が消えちゃう!折角仲間になったのに!」

あおい「大丈夫よ、いちご。仲間になったいちごとカードのいちごはまた別物だから」

いちご「でも……うぅ。蘭、私の分までアイドルとして輝いてね?」

蘭「ただのゲームだろ!」

CPU学園長:ソロソロ、ツギノオーディションヲウケマショウ

蘭「お、早速次のオーディションか。今度も条件はソロ。対戦相手はおとめか」

CPUおとめ:おとめ、本番はちょっと怖いけど、頑張ります!

いちご「ゲームのおとめちゃんも可愛い!」

蘭「さっき特別レッスンしたから楽勝だろうな」

CPU学園長:オメデトウ、ゴウカクヨ
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:48:48.73 ID:Slum8XNi0
蘭「あれ?さっきと違うな。おとめが仲間にならない?」

いちご「ねぇ蘭、画面が変わったよ!」

CPUおとめ:おめでとうございます!……あれ、おかしいですぅ。涙が……なんででしょう?

選択肢1:ハンカチを渡し、いい勝負だったと言う
   2:ハンカチを渡し、頭を撫でる
   3:周りを気にせず泣けるよう胸を貸してあげる

蘭「おい……なんだこれは。こんなゲーム、見たことないぞ!
  しかも選択肢の内容が後になるにつれ濃くないか!?」

あおい「とにかく、選んで選んで」

蘭「ったく……じゃあ、1だな」

いちご「えー」

あおい「ここは2か3じゃない?」

蘭「うるさい。1だ!」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:50:37.59 ID:Slum8XNi0
CPUおとめ:ハンカチありがとうございます!らぶゆー!(☆×1)

CPU学園長:アリスガワオトメガナカマニナッタワ

蘭「この☆は一体……」

あおい「それは信頼度。☆が多いほど、オーディションメンバーに選んだ時、強い力を発揮するの」

いちご「でも、私達が仲間になった時はなかったよ?」

あおい「チュートリアルだからね。私といちごはほら、最初から☆3つ」

いちご「そっか!」

蘭「信頼度なんて、聞いてないぞ……」

CPU学園長:サァ、レッスンヨ

CPU学園長:ソロソロ、ツギノオーディションヲウケマショウ

蘭「よし、今度のオーディションもソロで、対戦相手はユリカか」

CPUユリカ:このユリカ様に勝てると思ってるの?

蘭「思ってるけどな」

CPU学園長:オメデトウ、ゴウカクヨ
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:51:48.97 ID:Slum8XNi0
あおい「蘭、またまた合格!」

蘭「問題は、この後だな。今度は何があるんだか」

CPUユリカ:ふんっ。なかなかやるじゃない。……私もトレーニングしようかしら

選択肢1:体育館でに体力作りに付き合う
   2:ランニングで日傘を持ってあげる
   3:室内外のレッスンに付き合い、その後吸血鬼についての話を聞く

蘭「1だな」

いちご「でも蘭、この前ユリカちゃんのランニングに付き合ってたよね。日傘持って」

あおい「じゃあ、2じゃないと!」

蘭「おい、勝手に押すな!」

CPUユリカ:あ……ありがと///(☆×2)

CPU学園長:トウドウユリカガナカマニナッタワ

いちご「ユリカちゃん、可愛い!」

あおい「ほら、信頼度が高い。これなら特別オーディションで有利になれるわ」

蘭「特別オーディション?」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:53:19.02 ID:Slum8XNi0
あおい「体力を消費するレッスンとは別に、気力を消費する特別オーディションがある。
    この特別オーディションには、複数での参加が必要なの」

いちご「それで、私達の出番なんだね!」

蘭「それじゃあ、一旦レッスンを止めて、特別オーディションを受けてみるか。
  相手は……美月さん!?」

いちご「美月ちゃんが相手だから、こっちは仲間と一緒でいいんだね!」

CPU学園長:イマハレベル3ダカラ、ナカマヲ3ニンマデエラベルワ

あおい「信頼度の高い子を選ぶ方が有利なんじゃない?」

蘭「それなら、☆3つのいちごとあおい、それに☆2つのユリカか」

CPUいちご:一緒に頑張ろうね、蘭!

CPUあおい:あの蘭と、あのいちごと、あのユリカちゃんと組めるなんて!

CPUユリカ:私の足を引っ張ったら、血を吸うわよ?

蘭「リアルだな、このゲーム……ん?」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:54:39.73 ID:Slum8XNi0
CPUおとめ:おとめのこと、呼んでくれないんですか?

選択肢1:おとめを特別レッスンで強化する
   2;おとめに次は一緒に頑張ろうと約束する
   3:おとめに今回はステージ上の自分を見守っていてくれないかと言う

蘭「まさか、選ばなかったメンバーにこんな……」

いちご「どうするの、蘭?」

蘭「だからこういう時は1だってば」


バターーーーーン


ユリカ「ちょっと、このゲーム、どういう事なの!?」

おとめ「おとめもびっくりですぅ!」

あおい「2人共、どうしたの?」

いちご「ゲームって、まさかこのソーシャルゲーム?」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:56:06.53 ID:Slum8XNi0
蘭「ユリカもプレイしてるのか?」

ユリカ「そうよ。学園長が試してみてっていうからダウンロードしてみたの」

あおい「プレイヤーは、おとめちゃんにしてるんだ?」

ユリカ「作った人間の見る目がなかったのか、私がプレイヤーに入ってなかったのよ。
    だから仕方なくプレイしていたんだけど、そうしたら、途中であんな事が……」

おとめ「ユリカちゃん、びっくりしちゃってゲームをアンインストロールしちゃったんです。
    でも、いちごちゃん達にも見て欲しかったから、今度はおとめがインストールして」


ユリカ「それから、私が最初にプレイした通りに進めていったの。問題のシーンまでね」

いちご「問題?」

CPU学園長:オメデトウ、ゴウカクヨ

蘭「あぁ、オーディション合格の後の選択肢か。対戦相手は……ユリカなんだな」

ユリカ「しかもこれで2回目の対戦」

いちご「え? 仲間になった後もオーディションで対戦するの?」

ユリカ「そうらしいわ。それで、ほら」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 01:58:14.84 ID:Slum8XNi0
CPUユリカ:2度も負けるなんて……!そんな目で見ないで!血を吸うわよ!?

選択肢1:でも楽しかったですぅ!
   2:ユリカたんも凄かったですぅ!
   3:では、血を吸って下さい!

蘭「プレイヤーがおとめだと、選択肢も違ってくるんだな」

いちご「それで、ユリカちゃんはどれを選んだの?」

ユリカ「本当は1を選ぶつもりだったの。でも、間違って3を押しちゃって」

おとめ「ではでは、3を押しますぅ!」

CPUユリカ:え、血を吸っていい、ですって!?

CPUユリカ:そんな、首を近づけないで……私、血の吸い方なんて、分からないのに……(オロオロ

CPUユリカ:……ハッ!もういい!貴女の言いたい事は分かったから!離れなさい!
       まぁ……これからも仲間として一緒に頑張ってあげてもいいと言わないこともないわ
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 02:00:00.79 ID:Slum8XNi0
いちご「素のユリカちゃんだ!」

おとめ「ユリカたん、らぶゆー!」

ユリカ「そこよ、問題は!
    このユリカ様は吸血鬼の末裔!血の吸い方が分からないなんて、おかしいでしょ!」

蘭「でも、実際分からないだろ」

ユリカ「そ、それは置いておいて! 
    いつかはファンもプレイするかもしれないゲームでこんなシーンがあるなんて大問題よ!」

おとめ「スキャンダルです!」

蘭「確かに、それは問題だな」

いちご「あの時は、ファンも納得してくれたから良かったけど」

ユリカ「大体、このゲームの選択肢っておかしいのよ! ちょっと貸しなさい!」

蘭「あ、おい、何を!」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 02:01:33.65 ID:Slum8XNi0
CPUおとめ:おとめのこと、呼んでくれないんですか?

選択肢1:おとめを特別レッスンで強化する
   2;おとめに次は一緒に頑張ろうと約束する
   3:おとめに今回はステージ上の自分を見守っていてくれないかと言う

ユリカ「これで3を押すとどうなるか、思い知るがいいわ!」

CPUおとめ:えっ!おとめが見守った方が、いいんですか?///

CPUおとめ:おとめの応援が、少しでも力になるのなら……おとめ、応援頑張ります!

CPUおとめ:らーぶ、ゆー!!!(画面大接近)(☆×3)

蘭「……3を選ばなくて良かった……」

あおい「でも、3だと信頼度が上がるのに」

蘭「だからって、こんなのプレイヤーが自分だと思うと、その、恥ずかしいだろ!」

おとめ「おとめの応援は、ダメですか?」ウルウル

蘭「いや、そうじゃなくて」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 02:05:05.77 ID:Slum8XNi0
ユリカ「とにかく、選択肢3はこういうのばっかりなの!
    蘭さんとは抱きついてたし、いちごとは一緒にオフに出かけたり……。
    どうしてこういう作りにしたのよ、あおい!」

蘭「……は?」

いちご「ユリカちゃん、どういう事?」

ユリカ「このゲームを作るにあたって、よりリアルを追求する為に、
    各クラスから1名協力者を募っていたらしいの。
    その中でも最も影響力を持ち、かつ制作に深く関わったのがあおいよ」

あおい「バレちゃったか。どうやって知ったの?」

ユリカ「学園長に問い質したに決まってるじゃない」

蘭「仕掛け人はあおいだったのか。それでやたら詳しかったんだな。
  ところどころ、リアルだったし」

いちご「さっすがあおい!」

おとめ「あおいちゃん、凄いです!びっくりくり~!」

あおい「いちご、おとめちゃん……ありがとう」

ユリカ「ちょっと、こっちのクレームも聞かないと血を吸うわよ!?」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/07(火) 02:09:35.71 ID:Slum8XNi0
あおい「でも、素のユリカちゃんも可愛いから、せめて選択肢の1つくらいはいいかなって。
    ねぇ、蘭?」

蘭「まぁ、ユリカなら素でも十分勝負できると思うけど」

ユリカ「蘭さん……って、誤魔化そうとしないで!」


その後、ゲームに他のアイドルからも苦情が殺到
開発は二転三転し、今も完成の目処は立っていないという


いちご「私もやってみたかったなぁ」

あおい「やってみる?実は私もインストールしてたんだよね」

いちご「うん!やりたい!」

あおい「蘭達には内緒でね。で、プレイヤーは?」

いちご「もちろん私にする!あおいと一緒に、トップアイドルを目指すんだ♪」

END
元スレ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1367858276/